第5回川村研究所 研究発表会・春分交流会を開催しました

2025年3月7日(金)、エア・ウォーターの森(桑園)にて、「第5回川村研究所 研究発表会・春分交流会」を大盛況にて開催しました。
今回も多くの方々にご参加いただき、研究発表や交流を通じて活発な意見交換が行われました。

AI最新動向の講演

イベントは川村先生の開会の挨拶からスタートし、その後、AIの目覚ましい進化をテーマとした講演が行われました。
最新のAI技術のトレンドや社会への影響について深く掘り下げる内容で、参加者の皆さんも熱心に耳を傾けていました。

学生による研究発表

今回の研究発表では、4名の学生による多様なテーマの発表が行われました。
会場からは活発な質問が飛び交い、熱気あふれるディスカッションが展開されました。

帆井 健悟 氏 「ステレオカメラによる車両制御における深層学習の適用」

自動運転技術にも関連する最新の研究について発表がありました。
技術的な詳細や社会実装の可能性について、多くの質問が寄せられ、関心の高さが伺えました。

北野 勇太 氏 「学生目線の就職活動紹介」

北海道大学の学生としての就職活動体験を語り、学生ならではのリアルな視点で 就職活動の課題や企業選びのポイントについて共有しました。
会場には人事担当者も参加しており、採用活動のヒントとなるような議論も展開されました。

斎藤 成輝 氏 「北海道版未踏事業『新雪プログラム』における若手 IT クリエイター支援の事例紹介」

「新雪プログラム」に採択された斎藤さんが、活用した支援事例を紹介しました。会場では、「挑戦したい学生たちを社会がどう支援できるか?それを社会に還元するためには何が必要か?」 という視点で議論が深まりました。

森 雄斗 氏 「調和系工学研究室の連携企業における大学院生アルバイトの事例紹介」

ラストを飾った森さんは、研究室在籍中に企業と連携したアルバイトの事例を紹介しました。参加企業にとっては、研究室の学生とどのような連携ができるかを考えるきっかけとなる発表でした。

企業発表

調和系工学研究室の卒業生で、株式会社ネイン 代表取締役兼 CEOの山本様 にご登壇いただきました。
テーマは 「AI ベンチャーのしくじり先生!?」。
華やかなイメージのあるベンチャー経営の裏側について、ご自身の 失敗談や学び を交えながら赤裸々に語っていただきました。
リアルな経営の現場を垣間見ることができ、参加者も真剣に聞き入っていました。

川村先生(研究所 所長)のコメント

第5回の研究所イベントには、多くの方々にご参加いただきました。誠にありがとうございました。
この1年で、大規模言語モデル(LLM)の実力は飛躍的に向上し、AIの学習能力が人間を上回る場面が増えています。1月に実施された共通テストをChatGPTに受験させたレポートによると、得点率は90%を超え、多くの受験生がすでにAIに学力で勝てない状況になりつつあることが示されました。
このような時代において、学生が学校の勉強や受験に励む意義とは何なのか、改めて考えさせられます。また、優秀な人材を採用する企業側にとっても、すでにChatGPTのほうが学力面で優れている中で、学歴や成績を評価基準とすることにどのような意味があるのか、再考が求められる局面に差し掛かっています。
今回は、就職活動を終えた学生の体験談や、研究室でのアルバイトの様子、最新の研究内容の発表を通じて、等身大の学生の声をお届けしました。また、研究室出身で起業したNAINの山本さんには、ベンチャーの厳しさや失敗談など、貴重な経験を共有していただきました。
イベントを通じて、参加者の皆さまと研究室メンバーが活発に交流し、有意義な時間となりました。次回も皆さまにとって価値のある企画を考えてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。